鴨川グランドホテルの立会外分売分析

銘柄名 9695】 鴨川グランドホテル
市場 JASDAQ
信用区分 信用
実施目的 当社株式の分布状況の改善及び流動性の向上を図るため。

スケジュール

発表日 2020/07/07 (火)
予定期間 2020/07/14 (火) ~ 2020/07/17 (金)
実施日 2020/07/14 (火)

分売情報

単元株数 100 株 発表日終値 289 円
分売枚数 3,700 枚 前日終値 240 円
申込上限 50 枚 分売価格 232 円
PER - 倍 割引率 -3.33 %
PBR -3.39 倍 発表日比 -19.72 %

株式情報

発行済株数 10,453,920 株 時価総額 2,425 百万円
浮動株数 1,045,392 株 浮動株総額 243 百万円
分売株数 500,000 株 分売総額 116 百万円
前日出来高 63,500 株 出来高/分売数 12.70 %
対株式数比 4.78 % 浮動株比率 10.00 %
対浮動株比 47.83 %
  ※発行済株数は直近四半期末(増資・分割考慮)、浮動株比率は直近四季報掲載値

参加評価

分売評価 D
評価コメント

板は50枚だが出来高は1桁と流動性に乏しい。

期末時点での純資産はわずか25百万円足らずであり、3Q時点では債務超過に転落など財務的にはかなり危険な状態。

期末での債務超過にならなかったため上場廃止の猶予期間入りは回避できたかこのご時世で経営は厳しいといえる。

千葉銀行の支援で再建中であるためいきなり倒産ということはなさそうだが、倒産危険度は高い状態にある。

この状況下で分布状況の改善及び流動性の向上などと謳って発行済株式の5%近い分売をするのは不可解であり、実質的には大株主の売り抜けの逃げ場の提供ではなかろうか。

大株主のうち大扇商事は実質的に社長一族の支配下にあり、社長一族からの売却でなければ支援元の千葉銀行関係からの売却でありどちらにしろ売り抜け感は否めない。

なお優先株が存在しており残余財産優先分配権があるため、普通株式の1株純資産についてはマイナスとなっている。

今期業績予想は非開示だが、業種的にコロナの影響は甚大で2期前のような大赤字になることは容易に想像がつく。

そのためPER・PBRともマイナスで評価不可。

当然のごとく年間は配当は無配。株主優待として3月権利で1,000株以上にて自社優待券1,000円~の設定がある。

まさに2年前の年末に実施された債務超過のフルッタフルッタの分売にかなり状況が近い案件であるといえる。

あれでさえこの1/5の数量だったのに終始分売価格を割れていたことを踏まえると似たような展開になりそう。

いずれにしてもほぼ債務超過で無価値な株を一瞬たりとも保有していたくはないため見送りが賢明と言えよう。

7/13追記:

発表日から2割近く下落しての値決めではあるが、圧倒的に流動性が不足しているため割引率は不十分といえる。

下手に値ごろ感で飛びつくと意外と配分があって売り物が大量に出るため結局は痛い目を見る可能性がある。

実質無価値な株を大株主からの嵌め込まれる"カモ側"になりたくなければこの分売に参加する人が一体どれくらいいるのか朝の板を興味深く観察することにしたい。

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